ブログマラソン155日目 - 履歴書に思う、日本の古き悪き慣習
ブログマラソン155日目。
履歴書に思う、日本の古き悪き慣習
以前自己分析におすすめのツールとして、履歴書の作成についての記事を書きました。私はこれからカナダに行くに当たり、自己分析のためでは無く、仕事を得るための重要な手段として新たな履歴書を作る必要があります。
goodman-australia.hatenablog.com
ちなみにオーストラリアの場合(多分アメリカやカナダも同じ)、雇用の際の差別に関する法律が日本より厳しいため、必然性が無い限り年齢、性別、国籍などを採用の判断材料としてはいけません。例えば日本語を話せる人を募集するから日本人を採用というのは問題ありませんが、もし日本語を話せるイタリア人が応募してきた場合、「イタリア人だからダメ」というのは間違いなく差別に当たります。要求する日本語能力を所持していればいいわけですから。
そういうわけで、英語の履歴書には年齢(生年月日)、性別、国籍などを記載する必要はありません。もちろん書きたければ書けばいいし、履歴書のフォーマットをどうするかは人それぞれ自由に決めることが出来ます。
日本の履歴書のようにフォーマットが決められていないので、結構英文履歴書の作成って楽しかったりします。色々と自分の経験や特技を考えて、短い文章にまとめるのは大変ですが、自分なりにアレンジできるという点ではやはり書きやすいかと思います。あと日本語で書くと恥ずかしいようなことでも、英語で書いてしまうと何とも思わないということもあり、謙遜せずに自分をアピールできるという利点もあります。
一方、私は日本の履歴書は大嫌いです(笑)。日本だとわざわざ指定の履歴書を買って、手書きで書かなければいけませんよね。就職活動の時、履歴書にしてもエントリーシートにしても、間違いを避けるためにまずシャーペンで下書きした上で、ボールペンで清書という形をとっていました。
そしてさらに面倒なのが印鑑! 履歴書に押印が必要とか全くもって意味不明。しかもシャチハタNGなので、認印+朱肉を使わざるをえない。そして何が起きるかというと、押印ミスで印がかすれて履歴書が台無し! 下書きと清書でとてつもない時間を費やした後の押印ミスは、悪夢以外の何物でもありません(笑)。
本当にこういう意味不明な習慣を継承するのは辞めて欲しい。調べてみると、1997年に『押印見直しガイドライン』なるものが取り決められていたそうで、その見直しの対象の1つとして
履歴書、住所変更届、廃業届等で、単に事実・状況を把握することのみを目的としているもの
が含まれています。その結果として、市販の履歴書には押印欄が無いものも売られているのだそうな。ていうか、折角こんなガイドライン作ったのなら全て押印欄の無い履歴書に統一してくれ・・・。わざわざ2種類の履歴書を販売して就活性を混乱させると共に、一部企業では未だに押印を義務付けているところもあるのだとか。「押印しなくてもよい」では無く、「押印してはいけない」という決定にしなきゃ何も変わらないですよね。
ちなみにガイドラインの最初の部分を見てみると、
申請・届出に伴う行政手続きを簡素化し国民負担を軽減するとともに、地方公共団体における押印見直しの取り組みを支援するため、(中略)、各省庁が国民に求めている押印の在り方を見直し、廃止を含めた合理化を行う。
その際、押印の廃止が、申請・届出の電子化・ペーパーレス化に資する点にも留意するものとする。
見直してくれるのはいいけれど、結局廃止を含めた合理化が達成できていない点がどうにも不満。合理化のためのガイドラインが結局混乱を招く結果になっているだけのような気がします。
私が日本の履歴書で学んだことといえば、下書きを始める前に押印しておきましょうという1点だけ(笑)。履歴書に限らず、日本の古き悪き慣習はさっさと廃止になってほしいと望みます。
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