結局”Take Out”は正しいのか? カナダとオーストラリアの英語の違い
ブログマラソン327日目。
一口に英語と言っても、国・地域によって表現や発音に違いがあります。場合によっては「本当にこれは英語なのか?」と疑問に思ってしまう時もあるほどです。
今や英語は世界共通語として利用されているので、インド英語があれば中国英語、スペイン英語など、もはやそれぞれの国独特の「英語」が話されているのが現状でしょう。
しかし国によって細かい差はあれど、ざっくりと「アメリカ英語」か「イギリス英語」に大別できるかと思います。ニュージーランドやオーストラリアは基本的にイギリス英語を踏襲しており、アメリカに隣接するカナダはやはりアメリカ英語を踏襲しています。
日本では基本的にアメリカ英語が教えられるので、イギリス系の英語を踏襲している国に行くとスペルが違ったり、発音が違ったりと結構厄介なものです。例えばアメリカ英語圏ではCenterと綴るものが、イギリス英語圏ではCentreとなります。
私がカナダに来て真っ先にアメリカ英語とイギリス英語の違いを実感したのが、ファーストフード店でのやり取り。別にファーストフードに限ったことではありませんが、食べ物を注文するとき、店の中で食べるのか持ち帰るのかを聞かれることは多いです。日本では持ち帰りをTake Out(テイクアウト)と言いますよね。
そして、初めてオーストラリアやニュージーランドに行った人は、ほぼ間違いなくその表現を正されることになります。向こうでの正しい表現はTake Outではなく、Take Awayだからです。「Have (eat) here or take away? (ここで食べてく、それとも持ち帰る?)」といのはお決まりの表現です。つまり、オーストラリアやニュージーランドに行った人はTake Outが和製英語であると学び、そのことを日本で自慢気に披露するわけですね(笑)。
しかしカナダでは、同じ質問を「For here or to go?」と表現するのです。私は「Have (eat) here or take away?」は世界共通の表現だと思っていたので、軽いカルチャーショックを受けました。最初「For here or to go?」と聞かれて何を言っているのか分からなかったくらいです。
しかも! お店が掲げているメニューなどを注意して見てみると、普通に「Takeout」という文字が見られます。オーストラリアやニュージーランドでは間違いだと教わる「Take Out」が、どうやらアメリカ英語では正しいらしいのです。日本で自慢気に話した人はとんだ赤っ恥ですね(笑)。「For here or take out?」とは言わないようですが、カナダでは(恐らくアメリカでも)「takeout」は持ち帰り品という名詞としてよく使われるみたいです。Wikipediaに分かりやすい説明があります。
「take out」は和製英語であり通じないと解説する本もあるが、実際には、一般的ではないというだけでほとんどの場合通じる。又店側が使用する場合も充分ある。日本でも店舗において客に対しては、「お持ち帰りでしょうか?お召し上がりでしょうか?」のように、「持ち帰り」の語が「テイクアウト」の意で、「召し上がり」の語が「イートイン」の意で、一般に使用されることが多い。
ニュージーランドとオーストラリアは同じイギリス系の英語なので、そこまで大きな違いは無かったのですが、やはりアメリカ英語が使われるカナダとなると表現に違いがたくさんあり、そういう違いを発見していくのも楽しそうです。これからも注意して聞いていきたいです。