破天荒な海外生活ブログ

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ユーカリに学ぶ「生きるための知恵」-自然発火による山火事の要因を紐解く

ブログマラソン240日目。

 

ユーカリに学ぶ「生きるための知恵」-自然発火による山火事の要因を紐解く

 

もう1週間も前の話になりますが、クリスマスの日にグレートオーシャンロード近辺で大規模な山火事が発生して大きなニュースになりました。オーストラリア南部の夏は高温で乾燥するので、山火事は毎年大きな自然災害として問題になります。

 

山火事の原因は落雷などの自然現象や、人的な要因もありますが、自然発火で起こることも多くあります。その大きな要因となっているのがコアラの食物で有名なユーカリです。

 

下記ウィキペディアからの参照になりますが、ユーカリが原因による自然発火について説明されています。

 

オーストラリアでは自然発火による山火事が多いが、ユーカリがその一因である。ユーカリの葉はテルペンを放出するが、気温が高いとその量が多くなるので、夏期にはユーカリ林のテルペン濃度はかなり上昇する。テルペンは引火性であるため、何かの原因で発火した場合、燃え広がり山火事になるのである[2]。樹皮が非常に燃えやすく、火がつくと幹から剥がれ落ちるので、幹の内側は燃えずに守られる[3]。根に栄養をたくわえており、火事の後も成長し続けることができ、新しい芽をつけることもできる[3]。

ユーカリ - Wikipedia

 

更に、

ユーカリの種は、山火事を経験した後の降雨により発芽すると言われている。

ユーカリ - Wikipedia

 

とあります。

 

何だかこれってすごくないですか? 要するにユーカリは自然発火を起こすことで成長している(生き残っている)わけです。まさに熱帯乾燥地帯だからこそ生き続けてきた種であり、日本では考えられないですよね。

 

この話を知ったときに感じたのは、ユーカリという植物の生命力の強さです。他の木々がどうなろうと自分が生き残るために自然発火を起こしているわけですから、「何てやつだ!」と思わなくもないですが、植物の世界も弱肉強食というわけですね。

 

見方を変えると、そうやって生きるための知恵を身につけたからこそユーカリはオーストラリアの森林を支配するに至ったわけです。高温・乾燥という気候条件に見事に適合したユーカリという植物はもう見事というしかありません。

 

「火災は森林を破壊するもの」という常識を、「火災は森林を守るもの」という考え方に変えてしまったユーカリ。常識で凝り固まった発想を打ち破る知恵を、ユーカリから学べるような気がします。