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ブログマラソン118日目 - メルボルンは本当に世界一住みやすい都市なのか?

ブログマラソン118日目。

 

メルボルンは本当に世界一住みやすい都市なのか?

 

2週間ほど前の記事ですが、雑誌エコノミストの住みやすい都市ランキングでメルボルンが5年連続で1位に選ばれました。

 

EIUは世界の140都市を対象に、安定性、医療、文化・環境、教育、インフラなどの項目を基に「住みやすさ」を数値化。2位にはオーストリアのウィーン、3位にはカナダのバンクーバーがランクインした。

 

世界一住みやすい都市、5年連続でメルボルン | Reuters

 

「どうだ、メルボルン凄いだろう」という記事を書きたいわけでは無く、むしろこのランキングに信憑性はあるのかなという疑問を投げかけてみたいです。というのも、実際私はメルボルンに住んでいますが、5年連続で1位に選ばれるような住みやすい都市だとは思っていないからです。

 

「住みやすさ」など人によって基準が異なるので、何とも言えないところですが、今回のエコノミストの評価では、大別して下記の5つのカテゴリーの中の30項目を、それぞれ5段階評価して点数を出しているそうです。

  1. Stability(安定性)
  2. Healthcare(医療)
  3. Culture and environment(文化・環境)
  4. Education(教育)
  5. Infrastructure(インフラ)

Melbourne named world's most liveable city, for fifth year running

 

結果はと言うと、メルボルンは100点満点中97.5点という高得点をたたき出しています。

Melbourne this year scored 97.5 marks out of 100, including full marks for infrastructure

 

私自身、メルボルンの医療や教育に関わることは無いのでよく分かりませんが、実際に住んでいる人からの評判は良いです。文化や環境に関しても悪くは無いのかなと言う印象ですが、どうしても解せないのが1の安定性と5のインフラです。

 

具体的な評価項目は知りませんが、安定性は安全性、つまり治安も評価対象に入っているはずです。メルボルン自体の治安は良いと思いますが、それは完全に地域によります。フッツクレイやサンシャインなど、治安の悪い区域が都市部のすぐ近くに存在するので、完全に治安に問題なしとは言い切れないのが現状です。

 

さらにインフラの項目が全て満点というのが最も解せない点です。メルボルンのインフラが完璧? 個人的には「おいおい、冗談だろう」と突っ込みたくなる項目です。特に交通状況に関しては、とても好評価できるものではありません。電車やバスの利便性が低いために、皆車を運転する気がするし、そのせいで常に交通渋滞が発生する状況。以前も記事にしましたが、日本のJRを少しは見習ってほしいものです。

goodman-australia.hatenablog.com

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 また、このランキングでは「住みやすさ」に大きな影響を与えるはずの価格が評価の対象外となっているようで、メルボルンの地価と物価の高さはマイナスポイントにはなっていないわけですね。実際よっぽど都市部から離れない限り、メルボルンで普通に一人暮らしをするなど、一般人の私にとっては非現実的な話なのです。そうなると誰かとシェアしなければいけないわけで、個人的にはそれは「住みやすさ」にはつながりません。高くて気軽に外食できないのも私としては減点対象です。

 

というわけで、あまりこのランキングを鵜呑みにするのは良くないかなと思います。もちろん、メルボルンが住みにくいということは決してありませんし、個人的には物価の高さとインフラ以外の点は満足しています。ただ5年連続で1位に選ばれるほどではないでしょ? というのが私の意見です。

 

ちなみにオーストラリア国内を見ると、5位にアデレード、7位にシドニー、8位にパース、18位にブリスベンがランキングしているようです。まぁこれだけの都市がランクインするだけあって、オーストラリアが平均的に住みやすい国であることは間違いなさそうです。

 

※本記事はあくまでも裕福な都市の中での比較であり、メルボルンが5年連続で1位になるのはどうなの? という話です。念のため。